BMW X3 M Competitionに試乗してきました。
この記事では試乗レビューと僕の勝手な採点評価をお届けします。
試乗での感想や評価は完全に筆者の主観に基づくものです。内容によっては気分を悪くされる方がいると思いますがご容赦ください。
こんにちは。旅マガブログ_なばっち(@go-travelblog.com)です。
BMW X3 M CompetitionはBMW SUVラインナップの中核を担うX3のMモデル。
MモデルといえばM3やM4、M5などスタンダードモデルとは違い、サーキット直系のパフォーマンスを持ったBMWの超高性能モデルとして人気がありますよね。
今回はそんなMモデルの中で、最近人気のハイパフォーマンスSUVに属するX3 M Competitionに試乗してきました。
ポルシェ マカンターボとガチのライバルになるような車です。
結論から先にいってしまうと、SUVの形をした完全なスポーツカーでした!
「ここまでハードなSUV誰が乗るんだよ?」と思わずツッコミを入れてしまうほどの超ハイパフォーマンスモデル。
衝撃の動的質感を中心に試乗レビューをお届けします。
動力性能
ハンドリング
乗り心地
長距離移動
静粛性
使い勝手
燃費
- BMW X3 Mのグレート展開や価格等の基本情報
- BMW X3 M Competitionの内外装レビュー
- BMW X3 M Competitionの試乗レビュー
- BMW X3 M はどんな人におすすめか
BMW X3 Mの基本情報
BMW X3 Mのグレード展開・価格・スペック
X3 Mのグレード展開と価格
グレード | 価格 |
---|---|
X3 M Competition | 1337万円 |
X3 Mのスペック
- 全長✕全幅✕全高:4725✕1895✕1675mm
- ホイールベース:2865mm
- ラゲッジ容量:550L(後席折りたたみ時 1600L )
- 車両重量:2020kg
- エンジン
最高出力:510ps/6250rpm
最大トルク:650Nm/2600-5950prm - 駆動方式:M xDrive(4輪駆動)アダプティブMディファレンシャル付き
- トランスミッション:ドライブロジック付き電子油圧制御8速AT
- タイヤ/ホイール:フロント255/40R21
リア265/40R21 - 燃費(WLTCモード) :9.1km/L
市街地モード :6.4km/L
郊外モード :9.3km/L
高速道路モード:10.9km/L
BMW X3 Mは一世代前の運転支援装備だが機能としては十分
Mモデルといえども運転支援系はしっかりと標準装備されます。
ベースとなるX3が一世代前のシステムなので、三眼カメラと高性能演算処理によるハンズオフアシスト機能は装備されません。
そうはいってもACCがとても優秀なので、実用面での不利益はまったくないですね。
- ACC(ストップ&ゴー機能付)
- レーンコントロールアシスト
- 車線逸脱警告
- 隣車線車両検知警告
- 前車接近警告
- 衝突回避・被害軽減ブレーキ
- 事故回避アシスト
- 後車衝突警告
- クロストラフィックアラート
- PDC(ビジュアル表示付)
- パーキング・アシスト
- トップ+3Dビュー表示
- 側面カメラ
- 後方カメラ
BMW X3 M Competitionについて
BMW X3は世界的に人気の高いミドルサイズSUV。
車体サイズも小さ過ぎず大き過ぎずで、日本の道路事情でも使いやすいSUVです。
兄貴分にあたるX5は超巨大、超ラグジュアリーなビッグサイズSUV。
選ばれし者にしか手にすることができない車なので、現実的な選択肢としてX3が人気なのはうなずけます。
X3 MはそんなX3のMモデルとして2019年にデビューした高性能モデルです。
最新型のM3M4にも搭載される、新開発直6エンジンS58型を真っ先に搭載してきた本気のMですね。
高性能ミドルサイズSUVのセグメントは、ポルシェ・マカンターボ、アルファロメオ・ステルヴィオクワトロフォリオなど、リアルスポーツ顔負けのバケモノSUVがシノギを削っています。
X3 MはBMWが初めて投入する高性能ミドルサイズSUVです。
CompetitionはそんなX3 Mの中でも、さらにハードモデルとして設定されるグレードになります。
通常のX3 Mのエンジン出力が480psなのに対し、Competitionでは510ps。
ただでさえハードなモデルであるMなのに、Competitionになったらどうなってしまうんだろう?と期待と不安が入り混じります。
BMW X3 M Competitionの内外装
エクステリア
BMW X3 Mの第一印象は「スタンダードのX3とそれほど変わらないな!」でした。
最新型のM3M4のように強烈にMを主張するエクステリアではなく、控え目です。
そうはいっても開口部が大きく広がったフロントバンパー下のエアダムや、4本出しのマフラーなどは明らかに普通のSUVとは違う感をただよわせています。
【フロント周り】
キドニーグリルがブラックアウトされスポーティー感を演出しています。
バンパー下のエアダムはスタンダードモデルから開口が広がって迫力が増していますね。
【サイドビュー】
X3はエンジン縦置きFRベースの4WD。
3シリーズ以上のモデルに採用されるFR用プラットフォームCLARが使われています。
重心の高いSUVでありながら、ロングノーズショートデッキの端整なプロモーションが特徴的です。
世の中のミドルサイズSUVは大半がFFプラットフォームなので、X3のようなスラッと伸びやかなスタイルはどうしても実現できないんですよね。
【リアビュー】
オーソドックなSUVのスタイリングです。
リアエンドがほぼ垂直に立っているのでラゲッジスペースの使い勝手も良さそうです。
水平基調デザインのリアコンビネーションランプはLED。車体のワイド感を強調しています。
Mモデルであることを主張するMのバッチと4本出しマフラーが、さり気なくだけれども高性能であることをにおわせます。
この4本出しマフラー欲しさにMモデルを購入する人も多いようですね。
気持ちはとてもよくわかります。
【ホイール周り】
タイヤ&ホイールは前後とも21インチ。
ミシュラン・PILOT SPORT4Sを履いていました。
青く塗装されたMのブレーキキャリパーが高性能を主張していてステキです。
インテリア
インテリアは最新のBMWデザインから一世代前のものです。
基本的なデザインはスタンダードモデルと同じですが、各部にMモデル専用のデザインや機能が盛り込まれています。
【コックピット周辺】
X3 Mは12.3インチのマルチディスプレイメーターパネルと10.25インチのセンターコントロールディスプレイが並ぶBMWライブコックピットが標準装備です。
センターディスプレイはタッチ操作に対応。それ以外にもセンターコンソールのジョグコントローラ、ジェスチャーコントロール、音声認識操作と4つの操作系が利用できます。
メーターパネルはフル液晶ではあるんですが、スピードメーターとタコメーターに金属製のリングが取り付けられていてアナログメーター風に演出されています。
ステアリングは他のBMW Mスポーツ同様極太グリップ。静電容量感知式センサーのためACC起動中はハンドルに触れているだけでOKです。
ステアリング左側にはACC関連、右側にはマルチメディア関連の操作スイッチが集約されています。
Mモデルの特徴でもあるMボタンがステアリングの左右に一つずつ配置されます。
Mボタンはドライブセレクトモードの各設定(エンジン、サスペンション、DSC、ステアリング、シフトプログラム)を自分好みに記憶させ、いつでも呼び出せるシステムです。
例えば、M1ボタンには全ての設定をコンフォート、M2ボタンには全ての設定をスポーツ+として記憶させておけばボタン一つですぐにコンフォートとスポーツ+の切替ができるわけです。
【前席全景】
【センターコンソール周辺】
【シフトレバー周辺】
スタンダードモデルと違いドライブモードセレクトはエンジン、サスペンション、DSC、ステアリング、シフトプログラムを個別に設定する方式です。
エンジン、サスペンション、DSC、ステアリングはそれぞれコンフォート、スポーツ、スポーツ+の3段階。シフトプログラムは変速スピードを3段階で調整可能です。
電動パーキングブレーキとオートホールド機能は標準装備。
マフラーのエギゾースト音量を切り替えるスイッチなんていうのも装備されていました。
このスイッチ、けっこう音量が変わりますよ。
【シート】
シートは標準でヴァーネスカレザーのMスポーツシート。
試乗車はオプションのメリノレザーMスポーツシートが装備されていました。
X3 Mの車幅は1895mm。座席間隔は十分余裕があります。
【後部座席】
身長170cmの僕が運転席を自分のポジションに合わせた状態で、膝前に握りこぶし1.5個分のクリアランスでした。
広さは十分です。
ヘッドクリアランスも余裕があるので大人4人乗車は余裕ですね。
BMW X3 M Competitionの試乗レビュー
S58型3.0Lストレート6エンジンは刺激もサウンドも最高!
X3 M Competitionに搭載されるのはBMW M社が新開発したS58型3.0Lストレート6エンジンで出力は510ps・600N。
M3M4に搭載されるエンジンと同じものです。
エンジン始動時にまず驚かされるのはサウンド。
野太い低音と共に少しバリバリとした音の混じった、レーシングカーのようなアイドリング音です。
アクセルを踏んでゆっくりと動き出すと、勇ましいサウンドとは裏腹にスムーズに2tオーバーの重量級を進めていきます。
街中を低速で走行している分にはいたって普通のエンジンですね。
アクセルを踏む右足に特別な緊張感も必要ないですし。
「ちょっとうるさいエンジンだな」程度の印象です。
激変するのはドライブモードセレクトをスポーツにしてアクセルを踏み込んだ時です。
まるでカタパルトから弾き出されるかのように車が強烈に加速していきます!
あまりの加速感に「これはヤバい!」と思わずスピードメータを見直しました。。。。。
X5 M50iに試乗した時に4.4L V8エンジンの加速感にも衝撃を受けましたが、X3 M CompetitionのS58型エンジンはパワー感がスゴイ!
エンジン特性をみても明らかに高回転型なので、回転が上がっていくにつれどんどんパワー感が増していく感じです。
サウンドはさすがBMWのストレート6。回転が上がるにつれ粒が揃うように澄んだ甲高い音が響いていきます。
まさにサウンドですね。
自制心をしっかり保たないと、もっとアクセルを踏みたくなってしまいます。
ハンドリングはもはやSUVではない!
ハンドリングはもはやSUVではないですね。
街中を速めのペースで流している分には重心の高さをまったく感じません。
ただ目線の高いスポーツカーに乗っている。そんな感覚です。
ロール感もぜんぜんなし!
いじわる目に左右に車をスラロームさせてみてもスッスッと水平に移動するだけで何事もおきません。
乗ってて気持ちが悪いんですよ。
運転している最中はSUV感をまったく感じないので。
車から降りて「SUVに乗ってたんだ」と我に返る感じです。
乗り心地は超硬い!長距離移動は覚悟が必要
乗り心地はまさに想像通りのMモデルですね。
もう信じられないくらいに硬いです。
サスペンションの動きはスムーズでストロークも十分にあるので、ギャップを乗り越えた瞬間の突き上げはそれほど強烈ではありません。
ただ純粋に硬い!
上下に容赦なく身体を揺すってくるのでアタマがシェイクされる感じになるし、路面の凹凸やザラザラ感も手に取るように正確に伝えてきます。
Mスポーツシートもハードですね。
きっちりと身体をサポートしてくれて、余計な沈み込みはしません。これも車からの情報をドライバーに正確に伝えてくるセッティングです。
この車重、重心の高さをスポーツカー顔負けに走らせるには、サスペンションをしめ上げるしかないんでしょうね。
はっきりと長距離移動はツラいです。
乗り心地が硬いという理由もありますが、車の刺激が強すぎてドライバーが常に戦闘モードで緊張するんですよね。
ゆったりした気持ちで快適に移動したい人にはおすすめできません。
そんなあなたにはX5 M50iをおすすめします。
信じられないくらい極上の乗り心地と、X3 M級の強烈なパワーの両方を手に入れることができますよ。
BMW X3 M Competitionはどんな人にオススメか
強烈な個性を持った超高性能SUV、X3 M Competition。
正直どんな人向けにおすすめできるか?むつかしいと思いました。
そもそもSUVを求める人とスポーツカーを求める人は趣向がまったく逆ですからね。
その上であえて、おすすめできる人を考えました。
- スポーツカーもSUVも両方欲しいけど現実的に一台しか所有できない
- 物理的に荷物を載せられて超速ければ、乗り心地はどうでもいい
- X3 Mのコンセプトに魅せられた
X3 M Competitionの魅力は「SUVの形をしたスポーツカー」これに尽きると思います。
リアルスポーツの場合、4人乗車ができない、荷物を積んでキャンプに行けないなど、実用面での妥協がどうしても必要です。
X3 Mは乗り心地さえ我慢すれば、実用面の妥協なしにスポーツカーの性能を手に入れることができます。
これってある意味、贅沢な悩みを解決できるスゴイ車です。
X3 M Competitionはこんな贅沢な悩みを持った人におすすめできる類まれな一台なのかと思います。
まとめ:BMW X3 M Competition試乗
いかがでしたか?
BMW X3 M Competitionの試乗レビューをお届けしました。
- BMW X3 Mのグレート展開や価格等の基本情報
- BMW X3 M Competitionの内外装
- BMW X3 M Competitionの試乗レビュー
- BMW X3 M はどんな人におすすめか
強烈な個性を持ったBMW X3 M Competition。
実用面でSUVが欲しいけど、ハイパフォーマンスなスポーツカーもあきらめられないという人にはいい選択肢になると思います。
気になる方は一度、試乗をしてみてはいかがでしょうか?
もしX3 M Competitionを購入したいと思った時には、今の愛車を下取りに出す前に必ず一括査定で相場を確認するようにしてくださいね。
ちょっとでも有利な条件で車を手放すことが、充実したカーライフを送るためには重要だったりします。
査定だけなら完全無料なので色々な意味でオススメです!
車を高く売る、なるべく好条件で買い替えるには時期やタイミング、その他にも抑えておいた方が良い重要なポイントがあります。
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